美術館私は美術館がとても好きです。 美術作品や作家に関して特別詳しいわけではないけれども、 いろいろな作品を見て廻るのはとても楽しい時間です。 古典的な作品もいいですが、どちらかといえば、20世紀以降の 近代美術、もしくは現代美術作品を見たり体験する方が好きです。 現代美術を扱う美術館で行われる、面白そうな企画展に出かける のが楽しみです。 もちろん、全ての作品を好きになれるわけではありません。 むしろ心底興味を惹かれたり、感動したりする作品はそんなに多くは ないかもしれません。 これは、いい悪いの問題ではありません。ある作品を前にして、 退屈だと感じたり、つまらない気分になるのは、鑑賞している側の 私の方にそれを楽しむためのセンサーが備わっていないということです。 作品のコンセプトやノリのようなものを感知できて、それを楽しいと 感じられるとき、美術館の体験はとても楽しいものになります。 また、作品の体験というのは、一種の空間体験であると私は考えています。 美術館の展示スペース(ギャラリー)は、特に現代美術の展示を前提にした ものの場合、広々とした、天井も高くとられた空間が作られていて、家や 会社のオフィスや学校のような日常的に過ごす場所とは雰囲気が違います。 壁に展示される絵画も含め、彫刻やインスタレーションなどであればそれ自体が 展示空間を分節し、作品によって構成された余白を鑑賞者として巡るという 空間体験を経験するのです。その間、様々なことを考えたり、感じたりしながら ギャラリーを巡るのですが、それによって、自分の好きなものに新たに気付いたり、 以前なら退屈だと感じたであろうものに、楽しさを感じたり、といったことも 体験できるのです。 空間体験であるということは、自らの身体を通した体験であり、単なる視覚体験 ではないということで、美術館に足を運ぶことの楽しさの本質的なことの一つである と考えます。 |