無限へのアプローチ


 その都度、有限な自分にとっての特別な場所のニュアンスの

変化・更新を感知し、それを受け入れることによって、有限な存在である

私たちは「無限」というものにアプローチすることができる。

自らは有限な身体しか持ち合わせていないとしても、その有限なひとまとまり

の変化・更新を何度でも体験することができる、という意味において「無限」に

接近できるということである。むろん生命活動自体が有限である以上、「無限」

そのものに至ることはない。

それはただやみくもに、無限の可能性を信じるということとは全く異なる。

実際の行動のなかで感知されることである。

 生物化学的には、私たちの身体の細胞は新陳代謝によって、

約3カ月程度ですべて新しく入れ替わるそうだ。DNAのプログラムに

よって、本人以外になることなく、本人そのものが更新されていく。

 特別な場所のニュアンスの変化・更新というのは実は、自身の変化・更新

なのである。なぜなら、自分自身にとっての特別さをつくるのは、自身の心の

感応だからである。

ある景色を美しいと感じるとき、それは理屈抜きに自身の心が反応したのだ。

 自分自身であり続けながら、今の自分ではない、より自分らしい自分自身

になるために変化・更新を続けるために、行ったことのない場所に行ってみる、

といった行動も有効かも知れない。

ますます複雑性と不確実性が高まって行く世界の中で、自分にとっての特別な

場所を通して、自身の一貫性と変化・更新のバランスを意識しつつ、自分が

好きなもの、美しいと思うもの、を探して発見し、今の自分にとって異質な

ものとの出会いも歓迎してみよう。



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